絵本で育む豊かな心

幼い頃に読んだ絵本を、大人になってからも覚えている方は多いのではないでしょうか。大切な思い出のように、絵本は不思議と心に残ります。また、絵本を読むことで語彙力があがり、自分や他人の気持ちを理解しやすくなると言われています。さらに、読み聞かせは読み手と聞き手のコミュニケーションとなり、こどもの自己肯定感をあげるとも言われています。ただ面白いだけでなく、さまざまな効果が期待できる絵本。普段の育児や保育の中で上手に活用していきたいですよね。
そこで今回は、絵本の選び方とおすすめの絵本をご紹介します。年齢や人気作家の作風、伝えたいことなど絵本選びの指針となるポイントをまとめています。おすすめの絵本は今人気の絵本の中から選びました。大人も思わず笑ったり考えさせられる作品が揃っていますので、是非子ども達と一緒に楽しんでください。
絵本の選び方
<年齢で選ぶ>

普段接しているお子さんにぴったりと合う絵本を探しているなら、年齢にあった絵本から選ぶのも1つの方法です。小さな子どもは、成長段階によって見えるものや理解できることに大きな幅があります。それぞれの年齢にあった絵本の特徴をご紹介します。
0歳~2歳
0歳〜2歳のお子さんに絵本を選ぶ時のポイントは、色・形・言葉のリズムです。赤ちゃんの視界はぼんやりとして、3歳くらいまでに大人と同じ程度まで見えるようになります。そのため、はっきりとした色合いと形で描かれた絵本がおすすめです。また、まだ言葉をよく理解できないこの時期は、リズムのよい言葉で書かれた絵本が人気です。ワンワン・ザーザーなどのオノマトペを多用したり、簡単な言葉を繰り返したりした作品は、リズムで言葉を楽しめます。
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3歳~4歳
語彙や理解力がぐんと伸びるこの時期は、簡単なストーリーを楽しめるようになります。動物や電車などお子さんが好きな題材のお話を選べば、興味を深めるきっかけになるでしょう。また、社会性も豊かになるこの時期には、お友達関係や約束事を描いた作品もおすすめです。なぜ・なに・どうして?とたくさんの感情が芽生えている中、絵本で言葉の表現に触れることで自分の気持ちを理解することにも役立ちます。
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5歳以上
5歳を過ぎる頃には、より深く長いお話を楽しめる子が多くなります。自己主張もはっきりとしてくるので、読みたい絵本を子供に選んでもらうのがおすすめです。読み聞かせなど多くの子供を相手にする場面では、わくわくする冒険ものや笑いを誘うものなど、それぞれの意思を持ち始めたこどもたちでも思わず夢中になってしまうような題材が喜ばれるでしょう。
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<人気作家の作品から選ぶ>

多くの人に愛されている人気作家の作品は、魅力的な絵本の宝庫です。絵や文章の雰囲気は作家よってさまざま。お気に入りの絵本作家を見つけて、作品を集めてみるのも楽しそうですね。ここでは3人の人気絵本作家について作風などをご紹介します。
安野光雅
安野光雅は、1926年生まれの絵本作家です。科学や数学、文学にも精通しており、知的好奇心をくすぐる絵本が特徴。数字・図形・言葉の面白さをお話の中に盛り込んだ作品を数多く残しています。元美術教師で画家という一面も持ち、物語には安野の描く淡いタッチの美しい絵が添えられています。「神の目線」と言われる俯瞰的な構図を好んで描いており、思わず見入って何かを発見したくなる作風です。
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ヨシタケシンスケ
ヨシタケシンスケは今話題を呼んでいる、新進気鋭の絵本作家・イラストレーターです。「ころべばいいのに」「おしっこちょっぴりもれたろう」など子供の日常生活で起こりうる場面を、哲学的でユニークな視点で捉えた作品を数多く制作しています。その切り口は、年齢問わず気づきを貰えると大人にも大人気。全国各地で展覧会が開催される程のブームがおきています。シンプルな色合いと、イラストレーターならではのゆるやかで可愛らしい絵も魅力的です。
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五味太郎
五味太郎は日本一作品数の多い絵本作家です。その数は450以上を誇り、長年に渡り愛されてきたことがわかります。多くの作品を手がける中で、物語・仕掛け絵本・知育絵本など多岐にわたる絵本を制作してきました。意味を込めるより楽しめることを大切にしており、押しつけがましくない自由な発想の作品が魅力的です。デザイナー出身の五味太郎による絵はシンプルで洗練されたており、想像力をかき立てられます。
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<伝えたいことで選ぶ>

言葉では伝えるのが難しい事柄も、絵本を通せば子どもの心に残ることがあります。例えば、何度注意しても忘れられがちなマナーについて。子どもたちが自然と真似してみたくなるように工夫されたマナーの絵本がたくさん発売されています。また、日本人が大切にしている季節ごとの行事を伝えるにも、絵本は有効です。絵と言葉両方による説明や、物語を通すことで、よりわかりやすく身近に行事を感じられます。このように、伝えたいことから絵本を選ぶのもおすすめです。
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おすすめの人気絵本5選
「だるまさんが」 かがくいさとし作
[0~3歳におすすめ]
100万部を超える売り上げを誇る大ベストセラーの絵本です。”だるまさんが転んだ”の遊びのように、”だるまさんが”のかけ声の後、次ページで転んだり伸びたりのアクションを見せてくれるだるまさんがとってもユニーク!ページをめくる楽しみを教えてくれます。どてっ・ぷしゅー・ぷっなどリズミカルな擬音と、だるまさんの豊かな表情が赤ちゃんの好みにもぴったり。「だるまさんが」の他に「だるまさんと」「だるまさんの」の3部作になっています。
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「ぐりとぐら」 中川李枝子・大村百合子作
[3~4歳におすすめ]
1963年に発売され、今なお愛される名作です。累計発行部数はなんと472万部!お料理が大好きな双子の野ねずみが、森の中でカステラを焼くお話です。作者の中川李枝子は保育士をしながらこのお話を作っており、子ども達に人気だったホットケーキの絵本に着想を得て製作されました。だんだんとカステラが焼き上がって、動物たちが集まってくるシンプルでわかりやすいストーリーが物語の楽しさを教えてくれます。何よりカステラがとっても美味しそうで引き込まれます!
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「パンどろぼう」柴田エイコ作
[3~5歳以上におすすめ]
発売から2年で20万部、シリーズ累計ではなんと150万部を超える売り上げを記録している、今話題の絵本です。主人公はパンが大好きなネズミ。パンを盗むために、パンの覆面を被ってパン泥棒をします。悪い顔をしながらパンを被っているネズミはそれだけで面白いですが、パンに紛れたパンどろぼうを探したり、盗んだパンの思いがけない味にびっくりしたり、最後まで夢中にさせてくれる絵本です。”にせパンどろぼう”や”なぞのフランスパン”が登場するシリーズ作にも注目です。
「りんごかもしれない」ヨシタケシンスケ作
[4~7歳以上におすすめ]
人気の絵本作家、ヨシタケシンスケのデビュー作です。男の子が家にあったりんごを見て、”これは本当にりんごなのか?”と疑問を持つところから物語は始まります。一度疑ってしまった男の子の妄想はとまりません。大きなサクランボ?小さな星?もしかしてメカ?とたった1つのりんごからたくさんの発想が浮かんできます。奇想天外な内容にくすっとしながら、さまざまな物の見方を知れる絵本です。
「だいじだいじどーこだ」遠見才喜子作・川原端丸イラスト
[2歳以上におすすめ]
近年、自分の身を守るという観点から小さな子供への性教育が話題となっています。関心が高まっているものの、伝え方に苦慮する大人も少なくありません。こちらの絵本は、性教育の第一歩として自分のからだも皆のからだも大切と教えてくれます。その上で、大切だから勝手に触らせたり写真に撮らせたりしてはいけないという知識を得られます。やさしい言葉と可愛らしいイラストで小さなお子さんへの配慮もばっちり。産婦人科医の作者による、大人向けの解説ページも収録しています。
まとめ
今回は絵本についてご紹介しました。面白い絵本・美しい絵本・学べる絵本などさまざまな種類があり、上手に活用すれば子ども達の世界をぐんと広げてくれそうですね。デジタルメディアが主流の時代ですが、手でページをめくる喜びを子どもと分かち合う絵本ならではの楽しさを感じていただけたらと思います。
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