【絵画の世界】
黄昏時、春風に乗って国鉄の蒸気機関車C53(シゴサン)が鉄橋を走る。
「ポッポー」
川を挟んだ向こうの河川敷には桜がまるで雲海みたいに、それはそれは見事な咲き具合だった。
そして鉄橋の下には、大川を行き交う旅客船が2艘見られた。
蒸気船ミシシッピと姉妹船のミズーリである。
大川の上流には蒸気船のための埠頭が造られている。この埠頭は新しく造られたばかり、Pier7と呼ばれ、その名は七番目に作られた埠頭を意味する。
土手から少年と父親の親子連れが、蒸気機関車と蒸気船が行き交う珍しい光景を眺めていた。
「小太郎や、大川の上流にある埠頭まで歩いてみようか。
ほらあの蒸気船ミシシッピを身近で見られるからさ」
「良いね、お父さん。出来たらミシシッピに乗ってみたいよ」
その時対岸から花火が盛大に打ち上げられた。
「わあ、綺麗だ。それに音も凄い」
この港に住む誰もが、長い冬からようやく抜け出し、光あふれる春を満喫している気分だった。
【作品について】
薄いボールドキャンバス(厚さ4mm程度)に描いたアクリル画(原画)です。
A4用紙(297x210)とほぼ同等の大きさなので、手軽にご自宅やお店に飾ることができます。
本作品は挿絵作家ドリームカラーの原画一点もの。
ご購入いただいた場合には、キャンパスの後ろに作家ドリームカラーが自筆で日付とサインを書きます。
ドリームカラーのオリジナル美術作品を紹介する新しいサイトもオープン。下記のURL(アドレス)よりお入りください。
https://hikari5528.wixsite.com/dreamcolor