【「千繪之海」について】
葛飾北斎筆「千繪之海」は1833年頃(江戸時代19世紀)の出版です。
1831年に出版された世界的に愛されている「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」の後に発表された水辺の狩猟がテーマの芸術を追求した北斎晩年(70歳代)の作品です。
日本の海や川の流水の動きや漁業をしている人々の生活を、生き生きとかつ、やや苦しみを感じさせる北斎の熱意と技術の高さを感じられる作品になります。
水の力強さや美しさはもちろんですが、北斎にしか出せない藍のグラデーションにも、是非注目をしてご覧ください。
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・一、宮戸革長縄(みやとがわながなわ)
(Fishing on the Miyato River)
・二、下総登戸(しもうさのぶと)
(Digging Shellfish at Nobuto in Shimousa Province)
・三、相州浦賀(そうしゅううらが)
(Fishing at Uraga in Sagami Province)
・四、総州銚子(そうしゅうちょうし)
(Fishing Boats at Chshi)
・五、総州利根川(そうしゅうとねがわ)
(Net Fishing on the Tone River in Shimousa Province)
・六、絹川はちふせ(きぬがわはちふせ)
(Fishing at the Kinu River)
・七、五島鯨突(ごとうくじらつき)
(Whaling off the Coast of the Got Islands)
・八、甲州火振(こうしゅうひぶり)
(Fishing by Fire in Kai Province)
・九、蚊針流(かばりながし)
(Fly Fishing)
・十、待チ網(まちあみ)
(Trapping Fish Below a Waterfall)
「千繪之海」解説書(日本語版・英語版)・ 特製収納帙入
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【作品名】
千繪之海
CHIE NO UMI
chie no umi
錦絵 中判 横型 版元 森屋治兵衛
【サイズ】
特製収納帙入H35.0cm×W49.5.0cm×D2.0cm
台紙H33.5cm×W48.5cm
版画H39.3cm×W18.5cm
【状態】
大きな汚れ傷はなくコンディション良い状態です。
画像でもご確認ください。
丁寧に梱包して発送させていただきます。
【作者:葛飾北斎について】
葛飾北斎(Katsushika Hokusai)【1760年から1849年】70年に渡り活躍。
没後(享年90歳)170年たった今日、国内外でますます高い評価を得ています。
江戸時代の日本の天才浮世絵師であり、特に『富嶽三十六景』や『葛飾北斎画』などで知られています。
日本の風景や自然をテーマにした多くの作品を制作し、その中でも「千繪之海」「諸国滝廻り」のように水の表現にも優れたものがあります。
「諸国滝廻り」も出品していますので、是非ご覧ください。
天才と呼ばれるのは、肉筆と版画・洋風と東洋風・墨絵と彩画というように、一人で数人分に匹敵する大業を成し遂げたからでしょう。
葛飾北斎のように、まさに八面六臂(はちめんろっぴ)の多才さをもつ人は古来まれと言えます。
北斎は自分自身のことを「画くほかに生きる道はない」画狂人と言うほど、修業は並大抵なものではなく、90年の生涯は超人的と言えるでしょう。
【海外でも認められた葛飾北斎】
日本が生んだ世界の巨匠として【LIFE】というアメリカの雑誌に1999年に掲載されました。
この1000年間に偉大な業績を残した100人に選ばれたのは、日本人で葛飾北斎ただ一人で、何でも描ける真の画家だと西洋の人達に認められています。