Description

1936-2012 東京都生まれ、新槐樹社名誉会長の洋画家、武蔵野美術大学卒、1963年 新槐樹社展で新槐樹社賞（‘86総理大臣賞）、1969年 文部大臣賞受賞、1989年 パリの個展で、世界に通じる一流の画家と評される、1990年 新槐樹社栄誉賞、2000年 熱海・サンクリノ美術館で自選展開催、2005年 酒田市美術館にて特別展開催、2009年 尾道市立美術館「風航路 早川義孝展」、パリの画家よりパリの画家らしい、パリを熟知した作家、世界に通じる一流の画家と評され、確実にフランス人の心を魅了した、銀座和光、Bunkamura Galleryなど他全国で個展開催

早川義孝「アトリエから見た月」油彩 20号
この鮮やかな絵画は、日本の洋画家である早川義孝の手によるもので、アトリエの窓から見た月の風景を抽象的なタッチで捉えています。画面左側に広がるのは、煌々と照らされた多様な建物が集まる都市のシルエット。それらは、青緑色の背景に対して鋭く、そして時には幻想的に映える、夜の都市景観を表現しています。黒く大きな形は、窓の外の月の姿を象徴しており、夜空の暗さの中に一際明るい存在感を放っています。

画面の右側には、アトリエの温もりと安らぎを代表するようなランプ、植木鉢、そして鳥かごが描かれています。これらは、明るい色彩と装飾的な模様で描かれ、画家の私的空間と内なる世界を覗き見るかのような感覚を覚えさせます。果物が配された場面は、豊かな生活と創造の喜びを暗示しているかのようです。

早川義孝は、武蔵野美術大学卒業後、数多くの展覧会で賞を受賞し、日本国内だけでなくパリを始めとする国際舞台で高い評価を得た画家です。彼の作品は、しばしば自然と都市生活、日常と非日常の融合をテーマにしており、この作品もその一環と言えるでしょう。早川が持つ独特の色彩感覚と形式に対する繊細な理解が、この絵画を通して表現されています。それは、視覚芸術を通して私たちに語りかける普遍的な言語のように感じられます。彼の作品は、観る者に内省と想像の旅を提供し続けています。入手困難な20号迫力の大型サイズ、画伯の幻想的風景画の名画です。