図録 本 写真集 身体の夢 コム・デ・ギャルソン 川久保玲 マルタンマルジェラ 三宅一生 バレンシアガ 山本耀司 ヨウジ・ヤマモト 他
展覧会図録
身体の夢 ファッション or 見えないコルセット
VISIONS OF THE BODY FASHION OR INVISIBLE CORSET
1999年
京都国立近代美術館 ほか 編集
京都服飾文化研究財団 発行
30.5×21×2.2cm
209ページ
重量 約1kg
※絶版
京都服飾文化研究財団の収蔵品の中から選んだ120点と内外の美術家の作品約70点で構成し、ファッションと身体の関係に新しい視座を提案。
美しく豊富な作品写真はもちろん、各作品・各デザイナーの解説他テキストを収録、読み応えのある一冊です。
出品作家:コム・デ・ギャルソン 川久保玲/津村耕祐/イッセイミヤケ issei miyake 三宅一生/ヨウジヤマモト 山本耀司/G.シャネル/クリスチャン・ディオール/J.P.ゴルチエ/プラダ/ヴィヴィアン・ウエストウッド/A.ピエモンテーゼ/C.レイ/C.シャーマン/草間彌生/キュピキュピ/G.スター/ウォルフガング・ティルマンス/バレンシアガ/マルタン・マルジェラ/森村泰昌/P.リスト/やなぎみわ/フセイン・チャラヤン/ルーシー・オルタ/アントネッラ・ピエモンテーゼ ほか多数
(展覧会のチラシより)
女性は、自分自身の身体とファッションを通じて理想の美を求めてきました。
時代の美意識を表現するファッションを完璧に着こなすために、コルセットや下着で、またダイエットやフィットネスによって、自分自身の身体をも造形してきたのです。
20世紀初頭のコルセットとの訣別は、女性のファッションに大きな革新と表現の可能性をもたらし、女性の社会的平等の実現への契機ともなりました。
ある意味で20世紀ファッションは、女性自身の身体意識の変化と共に歩んできたと言えます。
また、美術家たちも、個人が外界との関係を結ぶ基本単位として 身体を重視し、さまざまな角度から検証しています。
彼らは、身体の意味を問い直す過程で、ファッションと身体との関係に関心を抱くようになりました。
ファッションを華やかな被服であると同時に社会の枠組みの中に女性たちを拘束する記号(見えないコルセット)と捉え、その両義性に美術表現と批評の可能性を見ているのです。
世界を覆うコンピュータ・ネットワークの成立や脳のメカニズムの解明は、私たちの身体意識を未知の世界に解放しつつあります。
こうした状況を前に、ファッションと身体の関係、ファッションを通じて女性が求めてきた理想の美についても、別の位相で考える必要があるのかもしれません。
【目次】
プロローグ:成形された肉体
メッセージ 塚本能交
序文 河本信治
身体の夢 20世紀の身体イメージとファッション 深井晃子
身体の夢 夢の身体 渡邊守章
ヴァーチャルボディ・仮想身体の着替え方 デヴィッド・リンチ『ロスト・ハイウェイ』の可能性を探る 遠藤徹
第1章:自然な身体と20世紀のファッション
身体への眼差し
かたちへの夢
身体の表象
皮膚と被覆
第2章:揺らぐ身体とファッション
不安な日常と身体
身体とファッションの変容
問い直されるファッション、そしてヴァーチャルな身体
新しい女性像へ
関連年表
作家解説
出品リスト
謝辞
所蔵者一覧、フォト・クレジット